スティーヴィースミスの詩から
朝日新聞朝刊に、落合恵子さん(作家:レモンちゃんの愛称で有名)が
『積極的その日暮らし』というコラムを連載していますが、
そのコラムに、イギリス女性詩人スティーヴィー・スミス詩集の
意訳が載っていました。
『わたしは岸辺で海を見ている。と、遠く波間で手を振るひとがいる。
そこでわたしは、波間のひとに手を振り返す。
そしてやがて波間のひとのことは忘れて、
砂浜の貝を拾いだすかもしれないし、
ポットから注いだ紅茶を飲むかもしれない。 そうして・・・・・・。
しばらくの後、わたしは知らされるのだ。
波間で手を振っているかのように見えたひとは実は、
溺れて助けを求めていたのだ、と。
助けることができなくなって、から。』
コラムの最後に、落合恵子さんの次の言葉が載せてあります。
『あなたやわたしの近くでいま、「手を振っているひと」はいないか?
手を振り返すことが、わたしたちの返事でいいのか』
さて、スティーヴィーには、遺作「死よきたれ」という詩があります。
この詩は、次のような衝撃的な詩文で終わっています。
『・・・ 死よ! きてちょうだい いますぐに! 』
この覚悟ができれば、すごいことです。
この遺作も、心が元気なときに読めば、何とも感じませんが、
あまり元気の無いときに読めば、
衝撃的なものに感じるかもしれません。
詩から、いろいろのことを考えさせられます。
このスティーヴィーの遺作から、心の持ち方の大切さを学びました。
臨床心理学者・河合隼雄さんは、
『 自分の魂の声を聞くこと。そうすれば、
自分が真に何を欲していることが分かり、他人の魂にも
共振しやすくなります 』と言っています。
しかし、自分の魂の声を聞くのは、
私には結構難しいので、詩やその他の書物の中に
共鳴できるものをみつけることで替わりとしています。
スティーヴィーのドライな人生観
『人生はつらいもの、でも賞賛すべきもの』に、
とても共感すると同時に、まずは、彼女にならって、
笑い飛ばして生きていこうと思っています。
できるだけ、人の為に何かを残して・・・。
『死よ! まだ来てはだめ やりたいことが沢山あるから!』
取締役 管理本部副本部長 大隅 晃
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